電力市場(容量・調整力・卸)

容量市場、需給調整市場、卸電力市場の制度設計と、同時市場・中長期取引市場への再編。

戦略・法律の年表

種別:宣言 戦略・計画 法律 制度 機関
  1. 制度

    エネルギー供給構造高度化法の非化石電源目標と非化石価値取引市場

    資源エネルギー庁・日本卸電力取引所(初回オークション 2018年5月)

    高度化法は小売電気事業者に2030年度の非化石電源比率44%以上を求め、その達成手段として非化石証書を取引する市場を創設した。2021年11月からは需要家が直接買える「再エネ価値取引市場」が始まり、企業の再エネ調達(証書付き電力メニュー、オフサイト PPA の環境価値)の基盤になっている。

    • 2030年度 小売電気事業者の非化石電源比率:44%以上
    • 再エネ価値取引市場を開設(需要家が FIT 非化石証書を直接購入できるように)
  2. 制度
  3. 制度

    FIP 制度の開始・発電側課金の導入

    再エネ特措法(FIP は2022年4月開始)、託送供給等約款(発電側課金は2024年4月開始)

    市場価格にプレミアムを上乗せする FIP 制度が2022年4月に始まり、再エネを市場に統合する方向へ。2024年4月からは発電事業者も送配電網の維持費用を負担する発電側課金が始まった。

    • 発電側課金の開始
    この文書に関わる最近の動き(2) 第5回 再エネ主力電源化小委:議題は「事業用太陽光発電におけるFIT/FIP制度の支援重点化」1件第116回 調達価格等算定委員会:着床式洋上風力(整備法適用外)第4回入札の上限価格と発電側課金相当額
  4. 制度
  5. 戦略・計画

    第7次エネルギー基本計画

    閣議決定

    2040年度の電源構成を再エネ4〜5割程度・原子力2割程度・火力3〜4割程度と見通し、電力需要は1.1〜1.2兆kWh程度に増加すると想定。再エネを主力電源として最大限導入し、原子力も最大限活用する。

    • 2040年度 再エネ比率(電源構成):4〜5割程度
    • 2040年度 太陽光比率(電源構成):23〜29%
    • 2040年度 風力比率(電源構成):4〜8%
    • 2040年度 バイオマス比率(電源構成):5〜6%
    • 2040年度 原子力比率(電源構成):2割程度
    • 2040年度 火力比率(電源構成):3〜4割程度
    • 2040年度 発電電力量(電力需要):1.1〜1.2兆kWh程度
    • 2040年度 エネルギー自給率:3〜4割程度
    この文書に関わる最近の動き(2) 第104回 広域系統整備委員会:長期展望レビュー、GX戦略地域DC需要を織り込んでもB/C傾向は不変第89回 広域系統整備委員会:第3次広域系統長期方針に向けた「長期展望レビュー」を開始、進め方と費用便益評価手法を整理

数値目標

上位文書に書かれた目標値を、指標ごとに並べたもの。値は文書の記載どおり。

指標目標値年根拠文書
再エネ比率(電源構成)4〜5割程度2040年度第7次エネルギー基本計画
太陽光比率(電源構成)23〜29%2040年度第7次エネルギー基本計画
風力比率(電源構成)4〜8%2040年度第7次エネルギー基本計画
バイオマス比率(電源構成)5〜6%2040年度第7次エネルギー基本計画
原子力比率(電源構成)2割程度2040年度第7次エネルギー基本計画
火力比率(電源構成)3〜4割程度2040年度第7次エネルギー基本計画
発電電力量(電力需要)1.1〜1.2兆kWh程度2040年度第7次エネルギー基本計画
エネルギー自給率3〜4割程度2040年度第7次エネルギー基本計画
小売電気事業者の非化石電源比率44%以上2030年度エネルギー供給構造高度化法の非化石電源目標と非化石価値取引市場

制度の配置

いま審議中の論点

論点現状段階・更新
長期脱炭素電源オークションの電源種ごとの上限価格と、応札価格に算入できる費用はどう算定・改定されているか要確認テーマ:長期脱炭素電源オークション 第4回(2026年度応札)の上限価格は募集要綱(2026年9月2日公表)で確定した。新設・リプレース等の大規模投資では、蓄電池 70,675〜74,417円/kW/年、太陽光 101,396〜200,000円/kW/年… 詳しく → 公表
2026-09-30
長期脱炭素電源オークションの脱炭素電源とLNG専焼火力の募集量はどう決められているか要確認テーマ:長期脱炭素電源オークション 第4回(2026年度応札)の募集量は、脱炭素電源500万kW、LNG専焼火力600万kW(募集要綱、2026年9月2日公表)。脱炭素電源500万kWの内訳上限は、脱炭素火力50万kW、蓄電池(リチウムイオンに限る)40… 詳しく → 公表
2026-09-30
長期脱炭素電源オークションの募集要綱・約款は毎年度どのような手順で改定されているか(審議会の整理 → 要綱案 → 意見募集 → 公表)要確認テーマ:長期脱炭素電源オークション 毎年度、国の審議会(制度検討作業部会・電力安定供給WG)の整理を受けて6月末に要綱案を示して意見募集し、8〜9月に結果と反映を報告して要綱を公表、9月末に業務マニュアルを策定・公表、10月に参加登録、翌1月に応札、その… 詳しく → 公表
2026-09-30
容量市場の補完オークション(メインオークション後に不足分を追加調達する仕組み)の調達基準はどう決まるかテーマ:容量市場(メイン・追加・補完オークション) 厳気象H1需要に対する予備率3%を基準とし、5%の水準まで確保する案が提示された(第122回、9/29)。毎年3月頃実施(仮)、最長で実需給の3年前から設備を確保。立ち上げ判断前の設備は追加オークション時の供給力に数えない。 詳しく → 審議中
2026-09-29
容量市場で落札電源が実需給期間に負うリクワイアメント・ペナルティは、2027年度実需給に向けて何が変わるかテーマ:容量市場(メイン・追加・補完オークション) 2027年度分の実務説明会が10/14に開催される(申込10/6 15時まで)。第76回検討会(9/1)では、2025年度包括的検証後の電源等区分と需給ひっ迫時のリクワイアメント・ペナルティの検討方向が示された。 詳しく → 公表
2026-09-29
中長期取引市場の流動性を確保するために、どの発電事業者にどれだけの売り札(供出)を義務付けるかテーマ:中長期取引市場(数年先の電力の取引所取引) 保有電源500万kW以上の発電事業者(全国供給力の約7割)と50%超出資のグループ会社が対象。供出量は3年前商品に5/7・1年前商品に2/7を配分し、7・9・11・1月の年4回(各1か月)に売り札を晒す案。3年前の売れ… 詳しく → 審議中
2026-09-16
中長期取引市場(数年先の電力を取引所で売買する新市場)は、全国単一の市場にするか、東日本・西日本など複数の市場に分けるかテーマ:中長期取引市場(数年先の電力の取引所取引) 全国単一ではなく、東日本・西日本などの複数市場方式とし、各市場で総需要量が最大の「基準エリア」のエリアプライスで約定・受渡しする案(第4回WG、事務局)。エリア間値差リスクは売り手・買い手の双方負担。 詳しく → 審議中
2026-09-16
予備電源(休止火力を稼働可能な状態で維持する制度)はどのような条件(募集量・対象電源・価格の目安・補填費用)で募集され、どれだけ確保されてきたかテーマ:予備電源 2026年度募集(2027・2028年度制度適用開始向け、東100万kW・西68万kW、応札単価の目安14,860円/kW、経年改修費を補填対象に追加)は応札ゼロ(2026年9月16日)。確保実績は、2024年度募集(… 詳しく → 公表
2026-09-16
需給調整市場(一般送配電事業者が調整力ΔkWを調達する市場)の応札価格の上限は、今後さらに引き締めるか、緩和するかテーマ:需給調整市場の上限価格 「競争状況が改善しなければ段階的にさらに引き下げる」方向で整理(第110回制度検討作業部会)。緩和の条件は示されていない。 詳しく → 取りまとめ
2026-09-15
需給調整市場の一次調整力・二次調整力①・複合商品に設ける応札価格の上限はいくらか要確認テーマ:需給調整市場の上限価格 2026年9月1日(実需給日)から当面の間、10.00円/ΔkW・30分。19.51円(2024/4〜2026/3/13)→ 15.00円(2026/3/14〜8/31)→ 10.00円と2段階で引き下げられた。 詳しく → 決定
2026-09-15
需給調整市場の三次調整力②(再エネ予測誤差に対応する商品)に応札価格の上限を設けるかテーマ:需給調整市場の上限価格 検討中。価格高騰の抑制を想定して第92回制度検討作業部会で扱われたが、結論は出ていない。 詳しく → 審議中
2026-09-15
需給調整市場の二次調整力①は、いつからエリア単位の調達から広域(全国・東西)調達に移るか要確認テーマ:需給調整市場の制度設計(応札不足対応・前日取引化・広域調達) 2027年度からの広域調達開始が事務局案として提示された(第63回)。東地域(2026/1/30〜)・中西地域(4/28〜)の広域LFC試験運用で、調整力費用を月5,790万円、動作量を14〜16%削減できたことが根拠。 詳しく → 取りまとめ
2026-09-15
同時市場(電力量kWhと調整力ΔkWを同時に約定する新方式)は、いつ、どの段階まで導入を進めるかテーマ:同時市場 2026年度から第1フェーズ(技術研究・詳細業務設計)。2026年度後半にシステムベンダー選定とシミュレーション開始、2027年3月に技術研究の簡易報告書を公表する計画。第25回(9/14)の資料本文は未確認。 詳しく → 審議中
2026-09-14
容量市場の包括的検証(2025年度、広域機関が実施)を経て、容量市場の仕組みは何がどう見直されることになったかテーマ:容量市場(メイン・追加・補完オークション) 2026年3月27日の検証報告書で、集中型の容量メカニズムは適切で容量市場は制度主旨に概ね適合すると評価し、抜本的な制度変更は慎重にとした上で、今後の検討課題を整理した:指標価格(Net CONE)の諸元、揚水・蓄電池… 詳しく → 取りまとめ
2026-09-01
長期脱炭素電源オークションに入札できる電源の構成と、電源ごとの参加要件(最低容量・募集上限・供給力提供開始期限・事業規律)はどう決められてきたかテーマ:長期脱炭素電源オークション 第4回(2026年度応札)の要綱案(2026年6月30日、9月2日公表)では、水素・アンモニアに低炭素水素等の事前審査、洋上風力は海洋再エネ整備法第2・第3ラウンドのゼロプレミアム案件に限り参加可、風力に廃棄等費用の積… 詳しく → 公表
2026-09-01
需給調整市場の二次調整力②・三次調整力①に設けている応札価格の上限は見直されるかテーマ:需給調整市場の上限価格 2026年9月1日以降も 7.21円/ΔkW・30分 で据え置き(2024/4から変更なし)。三次調整力②には上限価格が設定されていない。 詳しく → 決定
2026-07-30
長期脱炭素電源オークションの制度共通の枠組み(固定の容量収入と他市場収益の還付、制度適用期間、事業報酬率、落札価格の補正)はどう見直されているかテーマ:長期脱炭素電源オークション 第4回(2026年度応札)の要綱案(2026年6月30日)で、制度適用期間を「20年以上」から「20年以上40年以下」に上限を設定(上限価格を引き上げた一般水力・揚水新設・LDES・原子力とLNGは30年まで)、水素・… 詳しく → 公表
2026-06-30
需給調整市場の週間商品(一次〜三次調整力①)の前日取引化(2026年度)はどう設計され、移行したかテーマ:需給調整市場の制度設計(応札不足対応・前日取引化・広域調達) 2026年度から一次・二次①・二次②・三次①(現週間商品)の前日取引化と30分取引化を開始した。設計は第52・53回小委(2024年12月〜2025年1月)で整理:連系線枠はシリアル処理(先行を複合市場、後続を三次②市… 詳しく → 決定
2026-03-03
需給調整市場の募集量に、揚水発電と市場外調整力(自然体余力)はどう反映されているか(随意契約・公募・控除)テーマ:需給調整市場の制度設計(応札不足対応・前日取引化・広域調達) 揚水は随意契約による募集量控除を2024年7月20日から中部エリアほかで実施(2024年11月以降、削減係数の考え方を見直し)。揚水公募(運用主体はTSO。前日取引化以降はTSOが市場に応札する案)は検討中で、契約価格… 詳しく → 審議中
2026-03-03
需給調整市場の応札不足に対し、募集量の削減・誘導的措置・制度的措置(供出義務化)はどう組み合わされているかテーマ:需給調整市場の制度設計(応札不足対応・前日取引化・広域調達) 2026年度は、現週間商品の前日取引化・30分取引化に加え、市場募集量の上限を1σ相当値に統一し、上限価格を引き下げて開始(第110回制度検討作業部会、2026年1月23日)。制度的措置(供出義務化)は2026年4月か… 詳しく → 取りまとめ
2026-03-03

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