電力システム改革の検証と電気事業法の改正(2026年)
2016 年の小売全面自由化から 10 年を経て、電力システム改革の検証と次の制度設計が進む。次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会と制度設計ワーキンググループが 2026 年 3 月に取りまとめ、電気事業法等の改正案が示された。発電・小売・送配電の規律が広く変わる。
この制度が関わる分野:電力市場(容量・調整力・卸)
前提この制度の基本的な仕組み(開く)
電力システム改革(広域機関の設立、小売全面自由化、送配電部門の法的分離)の検証を踏まえ、経済産業省は 2025 年 5 月に総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会に次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会を設置し、その下の「電力システム改革の検証を踏まえた制度設計ワーキンググループ」(2025 年 6 月〜)で、供給力の確保、小売事業の規律、送配電の投資とネットワークの次世代化、需要家保護などを審議した。ワーキンググループは 2026 年 3 月 23 日に取りまとめを公表し、小委員会は 3 月 27 日の第 5 回で「電気事業法改正案について」を示した。改正の内容と国会での審議・成立、下位法令・施行時期は本テーマの論点で追う。本テーマは電力システム改革の検証に基づく制度の大枠を扱い、容量市場・需給調整市場・中長期取引市場などの個別の市場設計は各テーマで扱う。一次資料は次世代小委員会と制度設計 WG の資料、経済産業省の法案公表資料。
主な政策・制度の論点(2)
段階:決定取りまとめ審議中検討予定公表/ 各論点は「要するに」→「現状」→「経緯」の順に詳しくなります
▶中長期市場・需給調整市場を開く取引所はどう指定・監督されるか審議中
要するに中長期市場や需給調整市場を開く取引所を国が指定して監督する仕組みが2026年の法改正で入った。施行は令和8年12月2日とする政令案が意見公募中で、指定の基準は未公表。
問い2026年改正電気事業法で新たに設けられた、中長期市場や需給調整市場を開設する卸電力取引所に対する経済産業大臣の指定・監督の制度は、どの取引所を対象に、どのような基準と手続で指定し、どのような監督を行うものとして設計されるか
現状(2026-10-09 時点)
2026年7月17日に成立した電気事業法の一部を改正する法律(令和8年法律第68号)で、電力取引の促進のため、現行の翌日市場に加え、安定供給の確保の観点で重要となる中長期市場や需給調整市場を開設する各卸電力取引所を経済産業大臣が指定・監督できるものとされた。改正法は一部の規定を除き公布後9月以内に施行とされており、資源エネルギー庁は2026年10月9日、施行期日を令和8年12月2日とする政令案(本文は「(P)」付きの暫定表記)を2026年11月7日まで意見公募にかけている。指定の基準・手続と監督の具体的な内容は、公表資料では確認できていない。次の節目施行期日を定める政令(案:令和8年12月2日)の確定と、指定の基準・監督の内容を定める下位法令の整備。
経緯(会議ごとの記録・1 件)と分類
- 2026-10-09e-Gov パブリック・コメント 案件番号620340014(意見公募要領・施行期日政令案) 審議中改正電気事業法の施行期日を令和8年12月2日とする政令案を2026年10月9日12時00分から11月7日23時59分まで意見公募にかけた。出典:電気事業法改正の施行期日を令和8年12月2日とする政令案等を意見募集 →
「現状」は経緯全体から書き直す上書き型、経緯は追記型。一次資料のみを根拠とし、二次情報は経緯に入れません。
▶太陽光の支持物は誰が工事前に何を確認するのか決定
要するに太陽光の支持物は、工事の前に第三者機関が技術基準に合っているかを確認する対象になる。施行は令和8年12月2日とする政令案が意見公募中で、対象範囲と経過措置は未公表。
問い2026年改正電気事業法で導入される、太陽電池発電設備の支持物等に対する工事前の技術基準適合性確認は、どの機関が、どの設備を対象に、何を確認する手続として設計されるか
現状(2026-10-09 時点)
2026年7月17日に成立した電気事業法の一部を改正する法律(令和8年法律第68号)で、太陽電池発電設備の設計不備による事故を防止するため、その支持物等について第三者機関(登録適合性確認機関)による工事前の技術基準への適合性確認の対象とすることとされた。あわせて、製品・施工不良等で設置者のみでは原因究明・再発防止等が困難な場合に、製造・輸入販売事業者および工事業者に必要な協力を求める措置が設けられる。資源エネルギー庁は2026年10月9日、施行期日を令和8年12月2日とする政令案(本文は「(P)」付きの暫定表記)を2026年11月7日まで意見公募にかけている。確認の対象範囲(出力規模や既存設備の扱い)と経過措置は、公表資料では確認できていない。次の節目施行期日を定める政令(案:令和8年12月2日)の確定と、登録適合性確認機関の登録要件・対象範囲・技術基準を定める下位法令の整備。
経緯(会議ごとの記録・1 件)と分類
- 2026-10-09e-Gov パブリック・コメント 案件番号620340014(意見公募要領・施行期日政令案) 審議中支持物の適合性確認を含む改正法の施行期日を令和8年12月2日とする政令案を2026年11月7日まで意見公募にかけた。出典:電気事業法改正の施行期日を令和8年12月2日とする政令案等を意見募集 →
「現状」は経緯全体から書き直す上書き型、経緯は追記型。一次資料のみを根拠とし、二次情報は経緯に入れません。